『僕が集めたつもりはないですね。僕を面白がれる人が集まったって感じ。/ おならBOO』




◼︎そもそもなんでブーストコンピを始めようと思ったのでしょうか?


僕は大体1993年から日本のヒップホップを聴いてきて、コンピレーションアルバムというものに可能性と宝箱のようなワクワクを感じていました。その反面、「残念だな」って思うものも少なくなかったです。
残念って言うと変な言い方になるけど、「こうだったらいいのになあ」と思う事が多かった。


◼︎その”こうだったら”は具体的に言えるもの?


具体的に言える。
まず、最高傑作だと思っているのが、DARTHRAIDERのやってたFUNKY!FUNKY FIESTAですね。
あれが一番の作品だと今でも思ってる。
何でかっていうと、あり得ない組み合わせと驚きが詰まっていたし、驚きの中で一発屋的制作物ではなく、曲のクオリティがすごくて、とにかく欲しいもの全てが入ってた。
「あの人いる!この人もいる!」とにかく色々入ってて、本当にコンピレーション、オムニバスというごった煮の面白さという意味で一番だと思ってます。
大概のコンピレーションアルバムに感じていた事が、その人の周りというか、当たり前なんだけど周りのフックアップというかさ。俺らの周りってすごいんだぞー!的な感じがしていて。
それもそれで大事だし面白いし、良いなぁと思うんだけど、「本当の意味でごった煮のコンピものがあったらいいのになぁ」と思ってた。


◼︎なるほど。その考えって自分で作ろうとか、フリーでやってみよう!とか思っていたのかな?


いやいや動こうなんて思いもしなかったよ(笑)ただずーっと一人で頭の中にあるだけの事だったから、いつか確かめたいなぁ~くらいかな。それを「今確かめてみよう」って思った時があった。それが今となれば発端になりましたね。
僕自身フリーダウンロードとかも多少やってて、「そういやコンピとかオムニバスでFREE DLって知らないなぁ」と思って、それじゃあそれをやってみたら新しい形だし面白いんじゃないかな?と試しにタイムラインで呟いてみたの。
それは正直「誰かが反応するかな?」と思ったのと、既出だったら「既にありますよ!まったく!」と教えてくれそうな気がしてねw
そしたら今となってはブーストコンピをずっと一緒にやってくれてるセイバー君がおもしろいっすね!って言ってくれた。
「あれ?無いのかな?あったとしても数が少ないのは確実なんじゃないか!?」って(笑)
で、セイバーくんってラッパーでもあり、トラックメイカーでもありミックスもマスタリングも出来る人で、全部出来る人が面白いって言ってくれるんだったら、他にも面白いって思ってくれる人がいて、参加してくれる人もいるかもしれないと考えた。それじゃあやってみようかな!ということで行動を起こしてみたんだよね。でもどうせやるなら生半可なものにしたくないし、僕なりにかっこいい!と本気で思える人にだけお願いしてみようって事で始まりました。


◼︎普通のリスナーだと自分がアーティストでもないし、人様にお願いして作ってもらおうという考えにはなりにくいんじゃないかなぁと思ったんだけど、それでもやりたかった?


やりたかった。僕がよく言っている「素人」というものに感じられるマイナスの部分っていうのはすごく沢山あると思うけど、それをプラスととらえ始めたのがちょうどブーストコンピを始めようと思ってた時期の前くらいでね。僕が素人でただのリスナーってことはさ、よくよく考えると「僕があったらいいなと思う物は、リスナー全体が考えてる事」って思ってみてもいいのかなって。簡単に言えば僕が思うことはお客様の声そのままだろ!って(笑)
リスナーが楽しいと思えるものなら、参加者も楽しいに違いないと自信に変えたっていうか…。
自分がたくさん聴いてきたっていう自負も少しはあるし、その自分が自分で考えを面白いって思った。
その面白いって言ってる自分てのは素人で、ただのリスナーなわけで…。もうこれはゴキブリ理論だね、ここに一人いるんだから日本中に絶対沢山いるわ!
だからやってみようと思ったという感じです。


◼︎アーティストに対する声掛けは自分一人で全部決めてやってるでしょ?それは、自分がかっこいいと思っている人にお願いしているっていつも言ってるけど、それ以外の目的っていうのは特にない?


正直ある。
第一に僕が単純に聴きたい人に頼んでるっていうのがあって、次にみんなに聴かせたいという気持ち、そしてさらに動いて欲しいっていうエゴもあった。またあまり活動してない人に動いて欲しいとか…。
僕自身に音楽の才能はないからさ、僕に貴方の才能があったら僕めちゃくちゃ動くのにー…!っていう羨ましさというか(笑)
ならば自ら動きた出したいと思わせられるキッカケに僕がなれたらというのがひとつと、この人かっこいいのになんで騒がれないのかなとか、あとはもうすでに充分動いているけど、単純に早く新曲聴きたいなぁと。もう単純に願望です。リスナーの願望!(笑)


◼︎みんなと同じ願望ですかね?年間ベストみたいなのをTL上に組むのと同じ感覚に近い?それを土下座するくらいの想いでお願いしてるだけっていう事なのかな?


そうそう!そんな感じ!年間ベストだって誰に頼まれたわけでもないのにやるのと同じかなぁと思うよ。やりたいよねなんか、気持ち良くわかるもん。
まぁ、他人のふんどしで相撲とらせてもらってるのは十分自覚してるので、僕はあなたの才能で相撲とらせてもらいますけど、その代わりに大きな土俵を用意します!!貴方に見返りがあるように一生懸命頑張ります!!っていうのが自分に課された任務です。
じゃあどうしたらいいだろうって無い頭で考えて、それが告知方法だったりとかそういうところにつながっていくっていう事ですかね。


◼︎そのコンピ収録アーティストの告知方法なんだけど、vol.1の時から数日間かけて小分けにして発表しているじゃない?それに強い思い入れみたいのはあるの?


あるある。Twitterやってての面白味の一つに、お気に入りされたり、RTされたりすることがあると思うのね。WEBページURL1個の発表でもRTされるのかも知れないけど、それって文字数制限もあるし僕のコンピの名前しか書けないと思う。参加した自分の名前でRTが流れて来たりした方が絶対に参加して良かったと思ってくれるだろうし、フォロワーが増えたりとか直接アクションが目に見えたらもっと嬉しいだろうからTwitterアカウント付きで発表って形を取りました。参加者にはフリーだけど胸張れるものになればという思いですかね。こんぐらいしか思いつかなかったけど(笑)


◼︎vol.1から今回の発表があったvol.3までの、人選という意味で何か変化はありましたか?


全然ないですね。
たとえばvol.1でお願いした土佐鶴ネイションと、今回お願いしたジャンボマーチと、親近感や距離感に差はあれど、かっこいいなって思ってる事は一緒です。
ただ、vol.1、vol.2があったからこそvol.3の一部参加にはお願いできたっていうところはあるだろうな。コンピの知名度っていうかさ。
だから僕は山田マンに足向けて寝られない。すげービックネームなのに何にもないところから快くvol.1参加してくれた。お願いしてからイベントで会えて話をした時、「君が送って来たテキストで、本気が伝わったのでやりますよ。」と言ってくれた。
「ただやるからにはQにバカにされたくないので一生懸命作ります」と話してくれました。まぁ本当は参加者全員に足向けれないんだけどさ(笑)


◼︎私が横にいて行動を見ている分には、楽曲だけをまっすぐに見てるからお願い出来るんだなあと思う事が多かったですよ。


あぁ確かに作品しか見てないかもね。僕はシーンの事とか何にも知らないんですよ。ルールとかしがらみとかそういうの。もしかしたらこの人とこの人を同じ盤に入れるのは駄目だろうとか、現場の主軸の人とネット主軸の人を一緒のところに立たせちゃいけないとか、もしかしたらシーンの中の人から見ればあるのかも知れないけれどね。だから今までこういうのが無かったのかなとか思うし。でも僕はわからないからw 単純に僕というフィルターを通してかっこいいと思った人にお願いをしただけ。そしたら結果色んな人がいたというね。
昔からジャンクションになるのが好きで、このコンピレーションがきっかけで何か一緒に参加者同士がやってみたりとか、タイムラインで絡みがあるとか、本当それだけでも僕は嬉しく思う。
プラス、新曲で参加をお願いしているので僕がお願いしなかったらその曲がこの世に生まれてないのかも知れないとか思うと尚更です。


◼︎新曲にこだわる理由は何?


あ、新曲が聴きたいから(笑)
さっき言ったコンピレーションの残念なところっていう話に戻るんだけど、僕は昔から本当に死ぬほどCD買ってたから、新しいコンピが出るたびに、そのコンピに収録されている曲の中で自分が持ってない曲っていうのが1曲2曲しかなかった。
当時はアルバムも2500円とかで買ってて、持ってない1,2曲に2500円払うっていうのはちょっと高いよね。買うんだけどさ(笑)
今はitunesとかでバラ買いが可能だけど、当時はアルバム単位でしか買えなかったし、その時からコンピやるなら新曲だなあという思いはあった。そのコンピでしか聴けない曲。
だけど、コンピ用の即席曲じゃなくて、今後も自分たちがライブできる曲を作って欲しいとお願いをしているんです。絶対におもしろく出すので、そしてまたもっともっと有名になって売れて欲しいという考え一心でした。素人だし面白く出せる根拠なんてないのにさ。面白いよね(笑)


◼︎コンピの配信後は楽曲の利用はアーティストにお任せしてますよね?


うん。僕は曲の権利なんていらないので何をしてもらっても構わないし逆にやって欲しいですね。
インスト出そうがアカペラ出そうがリミックス誰かにやってもらおうがなんでもいい。極端な話売ってもいいわけ。
ブーストコンピという形で一度楽曲に注目を集めたいというだけです。曲はアーティストさんの大事なもの、一度預からせてもらったって感じですから。


◼︎リスナー発信コンピの強みは見出していますか?


ありますねー。リスナー発信というと、なんかレベルが低い感じもするかも知れないけど、ただのリスナーだからこそ気がつく隙間というのがあると思う。
それを探しました。つーかそれしかないんだよね。ちゃんと音楽やってる人やレーベルと戦うってなったらもうそこを探すしかなかったですよ。


◼︎でも実際お願いするってなったら一番最初は躊躇したでしょ?


いやあーするよ!躊躇しかしない!お願いしたい人なんて山ほど出てきたし。
でも聴きたいから、デカイ世界で頑張ってる人にも正直お願いしてみたりした。
本当に一回頭おかしくしないとできないですね。気まずくて(笑)
「名前があるアーティストがコンピに参加したの?」って驚くってことは、最初は僕がすごい人って思われるかも知れないけど、ちょっと冷静に考えるとそのアーティストの凄さに気がつく事になると思ったんですよね。僕が集めたつもりはないですね。僕を面白がれる人が集まったって感じ。


◼︎参加してくれた人達のフットワークの軽さというか、面白いと思ったものに対して偏見なく取り組んでくれるという事の凄さに気がついてもらえるといいですね。


そこが大きい。僕に対してアーティストの方が偏見がない人が多いですしね(笑)
僕をおもしろくないと思ってる人もいるだろうし、それは人間だから当たり前なんだけど、企画が面白いと思って、それをやろうとしている事を買ってくれている人が多数いる事が嬉しい。
物を作るのが大変だっていうのがわかっている人達に、『頑張ってるとは思うよ』って言われる程度ものって、分からない人達にとっては「何だこれ?」くらいの物になってしまう。
だからその大変さを知っている人達が「凄いな!」とか「おもしろいな!」って思ってくれる物でやっと、作業の大変さを分からない人達に伝わるものだと思う。だからいくとこまでいこうという思いはありました。喰らえ!って(笑)


◼︎言い方が悪いですけど、コンピにはリスナーが知らないであろうという人達もいたりするわけじゃないですか。そういう人達は日々探してるの?


いつも探してます。サウンドクラウドとかYouTubeとかニコニコとか色々使って。


◼︎それはブーストコンピを視野に入れて探してるの?


いや、その考えは昔からずっと趣味でして(笑)
CD屋で大きく展開しているやつとか、これは売れてますよ!っていうのは正直TSUTAYAに出るのを一回待とうかなと。
昔から、CD屋でも1枚しか入荷されてないようなやつとかホント目立たないようなところに置かれてるやつとかですげーのないかな!っていうのは昔からだった。
そもそもヒップホップにたどり着いたのがそれだったかな。
面白いものないかなないかなって思ってたらたどり着いた場所(音楽)だった。アラサーはみんなそうじゃないかな。


◼︎不思議だよね。すごくひねくれた性格でそうやって人と同じもの聴きたくないー!みたいな思いでヒップホップ聴きはじめてるんだよね?


うん。僕しか知らないぞヒップホップ!って思ってた(笑)


◼︎でもそんなぐるんぐるんにねじれた性格だったはずなのに、なんでヒップホップに対してはそんなにまっすぐなのかね?


うーーーーーーーーん…
僕にできないからじゃないかな。
尊敬の念しかないもん。
大概の人は自分の思ってる事を自分で歌詞にして、トラックメイカーは自分のカッコいいと思うものを形にして。
自分の意見をステージなり音源で披露しててそれってすごいなって思う。辛いですよねすごく。


◼︎辛い?



だって、その曲を「なんだあれ!」とか否定されたら、自分を、もはや人格を否定されている事になるじゃないか!と思うと僕には到底できない。本当にケツの穴見せてるんだなっていう。
それぐらいの覚悟でやってるんだなぁと思うし、だからかっこよくて真似してみたりしたけど到底届かないし。だからすごいなぁと。


◼︎なるほど。


あと恩返しをしたいという思いはあります。
シーンを盛り上げたいっていう程大きな事はできないけど、これだけずっとヒップホップに楽しませてもらってるんだから、何かできる事があるなら恩を返せて行けたらいいなぁと思ってる。
お金が発生すると僕にできることは逆になくなってくるし、無理。
お金のことばっか考えちゃうもん!お金欲しいんですよ!そんな人間ですよ僕は(笑)だからゼロじゃないと。
ゼロなのに参加する、だからできることっていうのがあると思うしね。


◼︎私がずっと見てきて思ったのは部活の精神だなぁと思ったりしました。賞金とかそういう物的にもらえるものなんかないけど、何か一つの目的に向かってみんなが本気出すっていうのは、甲子園観てるような気持ちになったりしました。


あーそれはそうかも知れないね。
僕自身は何かで一位になった事がないんです。一位になろうと本気を出した事がないし、一位になろうと頑張ってる人達を馬鹿にしてた。タバコばっか吸ってさ(笑)
今思えば、そうやって頑張ってる人たちを馬鹿にしてたのは弱い自分を守るためだって事に気がついてきちゃってね…。大人になるとね…。
だからそうやって一生懸命打ち込める事がなくて、羨ましくて。
だからそれを隠すためにバカにしてたんだろうな。
色々振り返ってみるて、もしかしたら一位になれるかも知れない唯一自信が持てる事ってなると、日本語ラップや、日本のレゲエを聴いてきた事しかないのかなぁと。
だから色々頑張ろうと思えたのかも知れない。頑張るって、僕はお願いしてるだけだけど、どうしたらいいかなとか、どうしたら役に立てるかなって考えたりとか。打ち込めるものですね。僕にも青春がやってきましたよ、ええ(笑)


◼︎コンピの名前、ブーストコンピのブーストは私たちがやってるUST番組『ブーストリーム』のことですよね?
一緒にブーストリームを配信している身としてはあまりブーストと密着したコンピだとは思わないんだけど
この名前にしたのはなぜ?



単純に僕の名前のコンピにしたくなかったから。
僕のコンピではない。でも僕の企画したコンピではあるので、
ブースト見た事あるとか、見たことはなくても名前を聞いたことあるよって言ってくれる人が増えてきてくれて、その認知度とかを考えるとブーストコンピが一番わかりやすいっていうのが一つと、
コンピのタイトルでアルファベットが並ぶっていう事のマイナスがすごいからカタカナで分かりやすく。
覚えにくい、検索しにくい、そういうのを避けたかった。
1回見て、聞いてすぐ覚えられるかどうかが大事だから、それを考えると他になかったかな。
とにかくわかりやすさです。


◼︎でもジャケはアルファベットですけど?


まぁまぁ(笑)



◼︎そのジャケについては?vol.1とvol.2は応募でしたけど、こちらから誰かにお願いしようっていう考えではなかったの?


ヒップホップの作品を出してる人の事はよく調べてたけど、絵やアートの分野に関して僕はそんなに調べてないし知識が乏しいから、それならもうこれを面白いと思ってくれる人の作品でジャケットは見てみたいと思ったので応募という形が一番いいと思いました。


◼︎vol.3の場合は?


それはもう僕のやりたい事をやりたかったから。僕の思いが一番伝わる所にお願いしたかった。
距離が近い云々とかより、曲を依頼している人と同じですよ。
もっと売れて欲しいというか、目立って欲しいという思い。
依頼をしている人が誰かと一緒に作るとかそういうのはもう勝手にやってくれて構わなくかてさ。
もし依頼をした人が何かよくない作品を提出してきたら、それはもう僕がいけないって思っているので。


◼︎依頼はもう信頼のもとに、という事ですね。


そうですね、だからこの人はこういう感じで来るだろうな、とか、こういう曲があるといいなとか考えて
アーティストを探すというところもあります。


◼︎vol.1、2、3それぞれに方向性とか見せたい事とか違いはあったの?


とくにない(笑)
ただ、ブーストコンピvol.1の時は手探りであったことは間違いないから、あの時やりたかった事と、今やりたかった事っていうのは正直違いはあります。状況が違うって感じかな。
vol.1の時はシリーズ化を考えてた。
やらないかもしれないよ、といいつつ、正直次の事をもう考えてた。
vol.1の着地点として僕が一番目指していたところは、みんなが「参加したいな。これに俺はどうして呼ばれなかったんだろう」って思われるものにしなくちゃいけないって所。
だからこのコンピはこんなすごい人も参加してるんだぜ!的な人も絶対に必要だと思ってた。それが山田マンだったんだけど。
そんな人と同じ作品に入ってるってことで他の人たちにも注目が集まったり、今まで知られてなかった人達に知られたりして欲しかった。
参加者に対して何かしらの好転がなきゃいけないな、と思ってたから、とにかく成功しなくちゃいけないと思ってた。
成功を考えた時に、有名な人で驚かせるという事プラス、有名じゃないのにカッコいいじゃん!って驚かせるという事が大事だった。


◼︎知らなかった事を損した気持ちにさせられるとかそういう事?


そうそう、かっこいいのに全然騒がれないなあとか。
かるまくんとか特にそうだったんだけど、もっと評価されて欲しいなって思ってたし。それを知らなかった!悔しい!って思わせられたら最高の形になるかなと考えてた。
ソウルランプ君のスノージャムなんか驚いた人多かっただろうな。


◼︎vol.2は?


vol.2は、vol.1の配信で僕なりに大成功を収めたつもりなんですよね。だからこそvol.1の方が良かったよねって言われる事だけは避けなきゃいけないって事は意識しまくったんです。
なのでvol.1を越えなければならない使命があった。
だからvol.2の中でクラシックが生まれたらいいなという気持ちがあったし、期待にはこたえてくれたという印象はあります。


◼︎vol.3が2枚組の理由は何かありますか?


僕の意識では、vol.1で驚きと継続、vol.2でそれのさらなる更新とクラシック曲を生み出す事だった。
実際タイムラインとかではMC松島君とパークゴルフ君のフロワーアンセムとかはみんな結構驚かれてたみたいだし、僕がこの曲だけを押してるわけじゃないけどみんなの評判見てるとすごいからそういうのはうまれたかなーと思って。
それでvol.3に関してなんですが、これはもうお祭りです。
さんぴんキャンプって現場の人たちのお祭りだったと思うんです、なぜなら当時は現場しかなかったから。
ただ今は現場っていうのがあらゆるところにある状態。各地、そしてネット上と。
それを全部ひっくるめて現場だと思ってるから、だとすればさんぴんキャンプのネット盤ていう風に見て頂いてもいいかなと。
今現代でさんぴんみたいな事をするとこういう形になるんじゃないでしょうか。
それぞれ自信のある新曲を持ち寄って、戦うみたいな感じ。
で、vol.1.2.3で、見せたかったのはブーストコンピ自体の成長とか、
全部振り返ってもう一度1.2.3それぞれの活性化があるといいなあという感じですね。


◼︎なぜ今回(vol.3)で終わり?


正直なところ煽ったよね(笑)
もうそういう風にしないとvol.3がドーン!ってならないかなあっていう心配はあった。いらぬ心配でしたね。最後って言わなきゃよかったかなとも思ってる(笑)
でも最後だから頼めたっていうところもあるし、参加者も最後なら参加してやろうかなっていう人もいたかも知れないですからね。
それをこの作品(vol.3)の実力で「ブーストコンピやめるなー!」って覆してくる反響がいっぱい出ると面白いなぁと思っています。
有名無名関係なく、参加してくれた皆さんの曲を並べた時に全然見劣りしないから、参加者の方々でもコイツ面白いなーとか、これは勉強になるなーって感じられる部分もたくさんあるんじゃないかって思う。
そこからまた何か発生したら更に面白いと思っているのでツイッターのアカウントを発表時に出しているんですけどね。


◼︎自薦枠の採用基準とかは?


自薦枠が入る事によって、依頼した人たちの曲が浮いたり、依頼した人達の曲と並んだ時に、自薦の曲が差をつけられるというのもよくないと思っています。
僕が知らなかった実力、「僕が知ってたら依頼したかった!!」っていう人を漏れなく入れたいという事。あと、まず興味持って、頼まれてもいないのに曲を作って送ってくるという行動力がある人の曲は
面白いに決まっていると考えているので。そこを感じるかどうかでしょうか。


◼︎なるほどー。


まあ…今回で最後ですけど…
…vol.4あるかもしれないけど…(ボソボソ)


◼︎私は引き際として一番美しいと思うんですけどね(笑)次何か他の事やりたいという考えはありますか?


それがまったく今は思いつかないんだけど、何かやってないとツマラナイので何かまた思いつくだろうし何かやり始めると思います(笑)
何かするのは凄く大変だけど、大変な分得るものは本当に多いという事を知ってしまったので。楽しいですよ。
アーティストになりたいわけでもなく、レーベルやりたいと思ってるわけでもないけど、個人の形として出来る限りの事をやってみたいなあと思っています。
僕の行動を見て、何か思いついた人がいたらそれは全部やって欲しいです。
僕が思いつかない面白い事とか、色々知りたい。
こんなジャンルないと思います。こんなに面白いジャンルは。
良いところでもあり悪い所でもあるのかも知れないけど、こんなに身近に凄い人がいてくれるっていうことってすごく面白い。
テレビの中の人とか、会う事もないような人の事は簡単に指差せるでしょ?
あいつは才能があってとか、金があってとか。簡単に負け認めて見切りつけれる。
だけど隣の部屋の奴とか、近所のコンビニのバイトのにーちゃんとか
そういう奴がやってる事がすごくかっこよかったって時の方が喰らうよね。いかに自分が怠けているかとか、やってなかったとかいうのを突き付けられるのが凄いもん。
僕もこれほど自分で頑張ろうって思える事っていうのは他のジャンルにはない所だと思う。
素人がコンピですよ?それを面白がってくれている参加アーティストの心を買って欲しい。
何か可能性を見出して、面白いと思って、金にもならないのに新曲を作ってくれて参加して告知してくれるという姿勢を面白いと思って欲しい。もうただそれだけです。

売ってるものとブーストコンピの違いもそれだけ。
リスナーに届ける為だけにアーティストにお願いをした。
だからこのコンピが、知らないアーティスト、聴いた事がなかったアーティストを面白いと思ってくれるきっかけになれたなら、調べてライブ行ってみたり、CD買ったりして欲しい。興味持った人の事を調べて、気になる音源があっただとか、こんなグループでやってるんだとか色々調べて足を動かして欲しい。
もう山ほど情報が出てきて大変な場合もあるかも知れないけど、それはそれですごく楽しいと思う。
買いたいものが増えるって面白いよ。動いたらいっぱいあるから面白いことは。なので是非宜しくお願いします。


◼︎参加者のみなさん、聴いてくださるみなさんに何かありますか?


参加者のみなさんは、僕に人生の一部をくれたので、大事な時間と、分身である大事な曲を僕に預けて下さった事に本当に感謝を致します。
いい形で出しますので、それをまたひとつのきっかけとして動き出して頂けたらと思っています。
この年末の忙しい時期なのに本当に
ありがとうございます。

聴いて下さる方には、
アルバム2枚分という事でハードな容量となっておりますが、その労力に値するアルバムになっていると思いますので、たくさん聴いて下さい。帰省のお供にもいいですからね(笑)
あとはもう本当におもしろいなぁと思える事があったら何でもやって欲しいです。おならBOOに出来んなら俺にもできんんだろ!と。
ハマる曲もあると思いますんで、是非楽しんでもらえたらと思います!
宜しくお願いします!


◼︎ありがとうございました。


ご静聴ありがとうございました。

OUT
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